特色ある授業:現代工学概論(第10回から第12回)
現代工学概論は、機械工学科と共同で展開している授業の1つで、「工学とは何か」、「様々な工学の例」をオムニバス形式で紹介する講義です。情報電子工学科と機械工学科の学生が一緒に学び交流できる貴重な機会でもあります。今回は、第10回から第12回の講義を紹介します。
第10回講義
地球温暖化+人工知能(機械工学科 稲毛先生)
最近、物凄く暑いですね。私が学生の頃(30年以上前)は、ここまで暑くなかったと思います。まだ6月なのに真夏日や猛暑日となる、あるいは大規模な水害や土砂災害を引き起こすレベルの悪天候(異常気象)となる要因の一つが地球温暖化であると言われています。
稲毛先生の講義は、この地球温暖化を抑制するための技術や、その実現手段としての人工知能の活用に関するもので、学生さんと意見交換をしながら授業が進められました。
第11回講義(前半, 情報電子工学科 惠原先生)
惠原先生の講義では、学生時代からこれまでの研究の取り組みが紹介されました。惠原先生の研究は、化学、半導体、材料の基礎物性、セラミックス材料、若返りの薬と変遷していき、現在は生成系AIとなっています。半導体やセラミックス材料については、既に、中込先生、安田先生、工藤先生が話されているので、学生さんも聞きやすかったと思います。
ところで、セラミックス材料の次が若返りの薬というのは、一体どういう繋がりなんだろうと考えてしまいましたが、惠原先生のベースにあるのは化学だそうですので納得しました。
講義では、化学の知識と技術を学生時代に必死に勉強したからこそ、これだけ幅広い分野に対応できるということを力説されていました。さすがに生成系AIは関係ないと思いますが。。。
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惠原先生の講義です。今年から情報電子工学科に戻られたため、自己紹介から始まりました。 |
スライドの右下にいるのは、生成系AIで作った猫でしょうか。
第11回講義(後半, 情報電子工学科 阿部先生)
後半は、阿部正英先生が、信号処理をベースにした研究について話をされました。まず、学生のみなさんが信号にどのようなイメージを持つのか?というアンケート調査の結果を、ワードクラウドで説明をするところから始まりました。みなさん、「信号機」を想像したようで、ある意味納得の結果です。これに続いて、信号処理といった場合の信号とは何か、信号処理で何ができるのかについて講義が行われました。建物の解体から再建築を例にタイムラプスとその映像を安定化させる技術や、Xbox用の距離センサを利用して人間の脈拍や呼吸数を測る技術への応用が紹介されました。タイムラプスはともかく、映像から呼吸数がわかるというのはすごいですね。初めてみたときにはびっくりしました。
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阿部先生の講義です。ちょうど距離センサ画像から脈拍や呼吸数を測る技術の説明中です。オープンキャンパスでも展示しているので、興味のある方は是非来てみてください。 |
第12回講義
非破壊試験概論(機械工学科 武田先生)
日本非破壊検査協会のホームページによると、非破壊試験とは「素材や製品を破壊せずに、きずの有無・その存在位置・大きさ・形状・分布状態などを調べる試験」だそうです。武田先生の講義では、非破壊試験の概要を説明するとともに、最先端の非破壊試験技術について、武田先生が取り組まれていることも含めて紹介されたようです。残念ながら、写真はNGとのことで、タイトルスライドだけの紹介となりますが、ご了承ください。
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武田先生の講義の様子です。後半は難しい内容も含まれるようですが、最先端技術を学ぶ良い機会だったと思います。 |